舌下免疫治療

耳鼻科のびょうき「舌下免疫治療」

アレルギーは体質の問題なので、根本的に治療は難しいと書きましたが、唯一アレルギーの体質を改善できる治療があります。それが減感作と言われている治療法です。

減感作の原理を説明しますと、花粉なり卵なり、アレルギーを起こす物質(アレルゲン)をアレルギーを起こさない程度のごく少量を体内に摂取させます。それを毎日繰り返し行って、徐々に一回に摂取させる量を増やしていきます。すると体がアレルゲンになれるのか、本来ならアレルギーを起こす量を超えて摂取してもアレルギー反応が起こらなくなるのです。これを減感作治療とか免疫治療と呼びます。

その厳密な機序は分かっていませんが、減感作治療の原理は昔から知られていました。なので花粉症の減感作治療は以前からありましたが、スギ花粉アレルゲンを体内に取り込む方法が、注射しかなかったのです。また減感作治療はデリケートな治療で、量を間違えるとアナフィラキシーという場合によっては致命的な副作用が起こる可能性があり、大学病院など限られた施設でしか行われていませんでした。

近年内服(厳密には舌の下に薬をいれる舌下薬ですが)で摂取できる方法が開発され、舌下免疫治療と呼ばれます。これだとアナフィラキシーの危険が注射よりも少なく(全くのゼロというわけではありません)、普通のクリニックでも処方しやすいためこの方法が広まってきました。

ただ減感作治療全般に言えることですが、減感作は即効性がなく、効果が現れるまでに少なくとも1年ほどかかります。また治療が完成するまでに3〜5年はかかると言われており、舌下免疫治療では治療が完成するまで、できればその後も毎日毎日薬をのみつづける必要があります。