ウィルスと細菌の違い

耳鼻科のびょうき「ウィルスと細菌の違い」

人はなぜ病気になるのでしょう。
医学的知識がなかった昔、呪いとか祟りが原因と考えられていました。現在では病気の原因は様々あることがわかってきましたが、そのうちのあるものは細菌やウィルスが感染することで発症することがわかっています。

細菌とウィルスについて説明したいと思います。
1590年にオランダのヤンセン親子によって顕微鏡が発明され、レーウェンフックという人によって細菌が発見されました。細菌は0.01mmぐらいの大きさの小さな生物です。この生物が体に感染して病気をおこします。以前は最も恐れられた結核は、結核菌という細菌が感染することで発症します。抗生物質は細菌を殺したり細菌の増殖を抑える物質です。ですので細菌感染には抗生物質を投与することが多いのです。

一方ウィルスは細菌とは全く異なります。ウィルスは厳密には生物ではないとされています。ウィルスは遺伝物質であるDNA(またはRNA)がタンパク質の殻に包まれただけの単純な構造で、ウィルスそれだけでは増殖することができないのです。大きさも細菌に比べてはるかに小さく、細菌がマイクロメートルの大きさであるのに対し、ウィルスはナノメートルの大きさしかありません。細菌は一般の光学顕微鏡で観察できますが、ウィルスは電子顕微鏡でないと見ることができません。インフルエンザはインフルエンザウィルスというウィルスの感染で起こる病気です。細菌は抗生物質が有効ですが、ウィルスは細菌とは異なるためウィルスには抗生物質は効果がありません。抗ウィルス薬が存在するウィルスもあるのですが、一般にウィルス感染による病気は自然治癒を待つしかありません。