中耳炎

耳鼻科のびょうき「中耳炎」

耳の穴の奥には薄い透明な膜が障子のように貼っており、鼓膜と呼んでいます。鼓膜の向こう側は空気が入った部屋があり、鼓室と呼ばれます。鼓室の中はがらんどうで、小さい骨が並んでいます。この骨が鼓膜の振動を内耳という神経の端っこに伝える役割をしています。鼓膜と鼓室をあわせて中耳と言います。
この鼓室の中に細菌が繁殖して水や膿が溜まったり炎症を起こして鼓室や鼓膜が赤く腫れる病気が中耳炎です。

中耳炎にはいくつか種類があります。急性中耳炎は鼓室の中で急激に細菌が繁殖して感染を起こし、強い炎症状態になったものです。鼓室に膿が溜まるため圧が高くなり激しく痛みます。熱が出ることもあります。

それに対して滲出性中耳炎は感染はしていても炎症はおこさず水がたまっただけで痛みはありません。しかし水がたまるため聞こえづらくなります。こどもの場合訴えが少ないため気づきづらいのですが、聞き返しが多くなることで気づかれることがあります。風邪を引いた後一過性に滲出性中耳炎になることが子供ではよくみられます。この場合は風邪が治れば中耳炎も自然に治ることがほとんどです。しかし風邪も引いていないのに慢性的に滲出性中耳炎がある子もおり、このような子で薬で治らない場合には手術で鼓膜に穴を開けたり、鼓膜にチューブをさして水がたまらないようにします。

ちなみに、中耳炎は鼻内の細菌が耳管を通って鼓室内に入って起こるものなので、プールなどで耳から水が入っても中耳炎になることはありません。これも都市伝説ですね。耳から水が入っても、鼓膜に穴でも空いている限り鼓室に入り込むことはありませんし、鼓膜に穴が空いていればそもそも鼓室に水や膿がたまりません。